家族でお寺にお参りに行った時の話。 その時はちょうど紅葉シーズン真っ盛りで、観光がてら参拝もした。 おさい銭も弾み、家族全員の健康を祈った。どうやら両親も弟、一番下の妹もそうらしい。 その帰り。妹と並び長い坂を下っていると、妹が消えた。 いや、まじ神隠し。 千と千尋とか洒落なんない。笑えないからね。 んで坂の終わりのほうを見たら、小汚い荷物が落ちていた。いや、妹だった。 あの後の家族の動転具合は酷かった。 父は妹を背負い、森へ消えようとするし、母は警察を呼んだ。弟は運転できないくせに車のキーを奪い走り去った。 完全に取り残された私。 そのあと、気付いたら置いていかれてた。 呆然と立ってたら母の呼んだ警察に保護された。 今でもこの話、我が家のタブーです。 |