ある日じいちゃんが庭の木の前で座って何かをしていた。私は家の中から黙って見てたんだけど、数分後じいちゃんが何か達成感の表情をして戻ってきた手には虫かご(プラスチックの透明)の中にイモムシが3びき位入ってた。私は虫が嫌いだけど、じいちゃんのその行動が可愛くて、『それどーするの?』って聞いたら、じいちゃんが『これは将来アゲハチョウになるから育てる』って言った。私は『そっか』と言って、じいちゃんと会話をしていると、スペシャル虫嫌いなばあちゃんが出てきて、『父さん!何さそれ!気持ち悪いから庭に放しておいでと』一喝された。じいちゃんは悲しげに元の庭の木の枝にイモムシちゃん達を戻した。その時、(チュンチュン!)数羽のスズメが飛んできた。 『あっ!』私とじいちゃんは 思った。 イモムシちゃん達はスズメにくわえられて空高く登った。 あの時のじいちゃんの表情が忘れられない。 |