結婚するために新居に引越しするときに彼女がハムスターを連れて来た 俺が欲しいとねだる彼女に買ってあげたハムスター 大切に飼ってくれてたんだな、と思い一緒に飼うことにした
あまりエサが好きではなくひまわりの種ばっかりあげて彼女に怒られたっけ
ゴールデンウイークのある日仕事をしている俺に泣きながら電話してきてハムスターが死んだことを伝えてきた その日の夜仕事から帰り二人で近くのできたばかりの公園に埋めに行った 苗木の側を掘り、大好きだったひまわりの種を天国でも食べられるようにひまわりの種を一つ一緒に埋めた 彼女の優しさが伝わり俺は泣くのをこらえられなかった
彼女の妊娠が安定期に入り運動の為に二人で散歩をすることにした ある日いつもと違う道を散歩しているとあの公園の近くまで来ていた 公園に行くと苗木の横に芽が出ていた 二人でハムスターと一緒に埋めたひまわりだとわかりすごく喜んだ
それからは散歩の度に公園に行き成長を見守った
今年の夏、子供が産まれるのと同時にひまわりは大きな花を咲かせ二人に幸せをくれた
二人でひまわりの芽を見つけた時に照らしてくれた、彼女のたくさんの優しさに気付かせてくれた月から子供の名前に月を付けたのを彼女は知らない
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