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俺の父ちゃんは頑固。その上口うるさくて・・・。俺は正直そんな父ちゃんが大嫌いだった。父ちゃんとは全然口を聞かず、しゃべるときといえば喧嘩するときくらいだった。
家族旅行に行ったときだって、口を一言も聞いてない。当然、家にいたって同じ部屋にいるのが嫌なくらいだった。
そんな毎日が続く中、俺は父ちゃんと今までにないくらいの大喧嘩をした。原因は俺の成績が下がったからだった。
『おい!なんでお前は勉強をしないんだ!?だからこんな成績になるんだろ!!分かってるのか!?お前そんなんで立派な大人になれるとでも思ってるのか!!』
父ちゃんの怒鳴り声が部屋に響いた。こんな父ちゃんはもういやだ・・・。
そう思い俺は怒鳴った。
『うるせぇよ!!成績が下がったくらいでわーわーわめいてんじゃねぇよ!!俺がどうなったってお前には関係ねぇだろ!!!お前みたいなのがなんで俺の父ちゃんなんだよ!!!』
そう怒鳴り散らし、俺は家を出た。『うるせぇオヤジ・・・』そんな言葉だけが頭の中をぐるぐる回っていた。俺は友達の家に泊めてもらい、3日ほど家には帰らずにいた。そんな時、夜8時頃に俺の携帯が鳴り響いた。母ちゃんからだった。『大輔!?お父さんが車にはねられた!!頭打ったらしくて今病院で危ない状態なの!!今すぐ来て!!』
え・・・?なんで父ちゃん車にはねられてんの?つか危ない状態ってどういうことだよ・・・。俺は状況が分からないまま、急いで病院に走った。病院に着くと、父ちゃんは病室で静かに横になっていた。父ちゃん無事か・・・?そう思った瞬間、泣き崩れている母ちゃんが目に入った。父ちゃんにせがりついて泣いている。

父ちゃん・・・・・・・・・・・・・死んだんだ・・・・・・・・・・・・・

うるさいオヤジがいなくなっただけ・・・ムカつく思いはもうしなくていいんだ・・・そう思い込もうとしたが、悲しくて・・・泣かずにはいられなかった。大嫌いな父ちゃんだったのに・・・涙が止まらない・・・。その日はずっと母ちゃんと泣いてた・・・。
家に帰って母ちゃんに話を聞いた。父ちゃんは俺が家出をしたあと、ずっと一人で悲しんでいたらしい。自分のせいだと思い込み、自分を責め続け・・・。俺が出て行った夜は一睡もせずにずっと泣いていたと・・・。そして3日目の夜、泣きながら俺を探しに行ってそれで・・・それで車にはねられて死んだらしい・・・。
俺なんてことしたんだろ・・・父ちゃんの気持ちも知らずに・・・・・・。
そして父ちゃんの葬式の日。父ちゃんの部屋で遺品整理していると、父ちゃんの机から一枚の紙が出てきた。その紙はなんだか一度濡れてかわいたあとのような、ぼろぼろの紙だった。書いてある字も見えにくかったが目をこらして見るとこう書いてあった。
『大輔ごめん。父ちゃんも言い過ぎた。本当にごめん。だから家に帰ってきてくれ。』
紙が濡れていたのも、父ちゃんの涙だったらしい・・・。泣きながらこんな手紙書いてたんだ・・・。その手紙を見て俺はまた泣いた。周りには親戚とかたくさんいたけど、大声でずっと泣きわめいていた。
父ちゃん・・・・・・・・・こんなに俺のこと大事に思ってくれてたんだな・・・・・・・・。
あんなひどいこと言ってもこんなに心配してくれてたんだな・・・・・。
父ちゃん・・・今からでもいいから謝らせてくれよぉ・・・戻ってきてくれよ・・・。いつもみたいに俺を叱ってくれよ・・・・・・・。父ちゃんごめんな・・・・・・・・・・・・・・・・・。


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