私にはお父さんがいない。 いるけど、『家族団らん』そうゆう事ができない。 離婚しているから。
私はその頃、北海道にいて、まだ家族も『家族』であった。
…でもいつからか忘れたけど、どんどん家族は崩れていったんだ。
もともとお父さんは金遣いが荒く、お母さんを困らせていた。
寒い冬の中、ストーブの灯油も買えず、布団にくるまっていたのは覚えている。 その時お父さんはパチンコ屋にいた。
でもある日、『お母さんのお腹の中に赤ちゃんができた』って聞いて。
私の上には年子の兄がいたから、3人兄弟になるんだ…って、すっごくワクワクしていた。
生まれてきた赤ちゃんは男。 私に弟ができた。
これを機に家族も暖かくなるだろう、そんな事を思っていた…。
小学4年生の最後に私はお父さんの転勤の都合で、遠く離れた九州に引っ越す事になった。
新しく住むことになった官舎は狭くて、ホントに嫌だった。
引っ越した時期から、またお母さんとお父さんの喧嘩は多くなり…とうとう離婚することになった。
でもあんなお父さんでも私の世界でたった1人のお父さんなんだもん…。
嫌いになるはずなんて…なかった。
お父さんと会わなくなって何年が過ぎたんだろう。
まだ3年くらいだと思う。
私は今中学3年生。 私が20歳になったら、お父さんに会いたいです。
『久しぶり』って言って、話したいです。
お父さん、それまでちゃんと生きててね!
私の世界でたった1人のお父さん。 …大好きだから。
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