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中学野球、最後の試合…
最後の一瞬はとてもあっけなかった……。


俺とあいつは中学1年の時から中学3年までずっとバッテリーを組んでいた

俺がキャッチャーであいつがピッチャー。


あいつは気がとても強く俺が指示しても簡単には首を縦に振ってくれなかった…

俺とあいつの初めての試合は2回戦で敗れたが、初めての試合で初勝利をもぎ取った時には優勝したかのようにマウンドに俺が駆け寄って抱き合って喜んだ。


そして俺達は試合を重ねるごとに強くなった

そして俺達の夢だった決勝のマウンドにあいつがたつことが出来た。

試合は決勝戦と呼べるほど白熱した試合だった。
俺達バッテリーはピンチを迎えた。あいつはいつも通り強気だった。

俺がサインを出すと珍しく首を縦に振った。
しかし、そのボールは外野の間を抜けていき、俺達は負けた。

俺は試合が終わってからあいつを慰めた。そしたら思いもよらない言葉が返ってきた…。


「お前のせいで負けたんだ!」

俺は言葉が出なかった。珍しく首を縦に振ったじゃないか…
二人で決めた最高のボールだったじゃないか…

数日後に俺は部活を辞めようと職員室に居た。
無論理由はあいつの一言だった。
退部届けも貰った。
けど、俺は部活を辞めなかった。

キャプテンの恐喝に涙したからだった…。
あの時キャプテンが恐喝じゃなく、慰めだったら俺は辞めてただろう。

けど俺とあいつのバッテリーには輝きが無かった
監督もそれに気がつき、俺をショートへとコンバートした。

そして最後の中体連を迎えた訳だ。
1対1で迎えた最終回
2死ながらランナーを3塁に背負うあいつ。

この緊張感で胸が破裂しそうな場面であいつは強気な目をしていた…

あいつが足を上げて、いつも通り堂々としたフォームで投げてる姿を今でも鮮明に覚えてる

やった!勝ったぜ!!

一瞬だった…。

俺達の夏が終わった一瞬だった。

皆の目に涙は無かった…

それから月日がたち

卒部式の日がやって来た部活での思い出話で盛り上がった。

俺はあと半年でこいつらとも別れるんだなと寂しさを感じながら笑った。

卒部生の一言
一番最初に言うのはあいつだった。

「僕は、小学校からずっとピッチャーをしてきました。中学になるまで僕の辞書に打たせて取るなんて言葉はありませんでした。けど彼と出会って変わりました。けど彼とは途中で喧嘩をしてしまいました。自分の最高のボールが打たれたのがショックで他人のせいにできたらどれだけ楽だろうかと強がって彼のせいにしてしまいました、彼は最高で最強なパートナーでした。」

この言葉を聞いてチームメイトは勿論俺も号泣だった。

そして俺の番になった。
涙が止まらず言葉になってなかったと思うが俺は俺なりに頑張って
「最後の試合、本当はお前の球取りたかったよ。」
と叫んだ後あいつの顔は涙をこらえるので必死だった…


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