小さい頃から家に帰るといつもおばあちゃんがいた。私をとても可愛がってくれて、帰りが遅いと、体もあまり良くないのに歩いて私を探してくれた事もあった。 そんなおばあちゃんが去年亡くなった。 臨終の際には仕事で行けなかったが、母に「おばあちゃん入院中ずっと、あんたの事気にしてはったで。」と聞かされた。 「仕事は辛くないのか?」 「ご飯はちゃんと食べてるのか?」 「お金に困ったらいいや」 とか、母に伝えてたらしい。仕事で忙しいのを理由に私は、おばあちゃんが入院中一度もお見舞いに行かなかった。今思えば、きっと病気で弱っていくおばあちゃんを見るのが嫌だったのかもしれない。
今年の10月に結婚が決まり、親族関係のリストを両親と共に作成している時に母に、おばあちゃんは祖父の再婚相手で私とは血が繋ってないと初めて聞かされた。 その時、私は両親の前で声が出る程泣いた。
血の繋ってない私を本当に可愛いがってくれて、心配してくれたのに、何一つ恩返しも出来ず、お見舞いにも行かなかった自分が恥ずかしかった。
「優しいおばあちゃんやってんな。」と結婚相手が言ってくれた。 「今度、一緒にお墓参りに行こう。」とも言ってくれた。
おばあちゃん本当にごめん。いつも、いつも気にかけてくれてありがとう。 結婚式は天国から見ててや。おばあちゃんもきっと気に入ってくれるお嫁さんやから。今まで出来ひんた恩返し二人でしていくな。
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