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「自分は必要ない」

私が今まで自分に対して持った意識はたったこれだけだった。

自虐的だった。
人ほど憎んだものは
なかった。

こんな自分、大嫌いだった。

自分は悲劇のヒロインじゃない。そう思っても、自虐的な自分を変えることは出来なかった。

強くなれと言われたって、いつもどこか、諦めてかかっていた。


そんな私を。
いつも失望させてしまう私を、最後まで、信じてくれた人がいた。


「自分では頑張ってないつもりかも知れないけど、頑張ってるんだよ。無理しなくていいんだよ」

いつもそう言って笑ってくれた。

でも私は、そんな言葉を素直に聞き入れず、無視していたときさえあった。



その人は、
運動が好きだった。
足も早かった。

あるとき、その人の足に、湿布が貼ってあるのに気がついた。

理由を問うと、

「んー・・・ちょっと
痛くなっただけだよ」

そう言って、また笑った。

そのうち、私達は、卒業の日を迎えた。

卒業記念の冊子の中に、
それぞれの親から子への
メッセージというものがあった。

その人の親からのメッセージをみて、私は驚いた。

あのときの湿布は、ただ痛くなったから貼っただけではなかった。

大好きな部活を休まなければならないほど、ひどいものだった。

他の人達が部活している姿をただ見ていることしか出来ないという状況だった。

そんな、辛い状況の中で、対して辛いわけでもない私を気遣い、心配かけちゃいけないと、秘密にしていたのだった。

そういうことが分かって、涙が出て仕方がなかった。

自分は、あんなに傷付けてばかりだったのに、その人は私を傷付けまいとしていたなんて、ちっとも気付いていなかった。


ひとしきり泣いた後、
私は貰ったものの、読もうとはしていなかった、その人から私への手紙を読んでみようと思った。


そこには、思った通り、への励ましの言葉がたくさん綴られていた。

また泣けた。


でも、私が一番泣けたのは手紙の最後に書かれた言葉が、おもいもよらないものだったからだった。


その言葉は、

「色々、愚痴とか言って、ごめんね。○ちゃん(ニックネーム)に会えてよかった。本当は声が枯れるくらい言いたい、ありがとう」
だった。


今、もう学校離れちゃったし、直接は言えないかもしれないけど、君のおかげで、人嫌いが、マシになったんだよ。

君に出会えて、本当によかった。

本当に、声が枯れるくらいお礼を言いたいのは、こっちの方だよ。

ありがとう。ありがとう。ありがとう。ありがとう。

これからも、ずっと、
心の中にこの言葉が、
響いていく。

そう思った出来事でした。


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