高校の時は一人暮らし。その時は親が高い金出して俺に好きな野球をやらしてくれてる。そんな事考えたことなかった。親に感謝なんかしたことなかった。
俺はここまで親の手も借りず一人で生きてきたんだ。そう思っていた。
小学校からずっと野球をやっていて、高校生活最後の大会がやってきた。別に俺にとってはどうでもいい大会。別に頑張って練習したわけでもなく、そんなふうに野球を舐めていた。なのにエース。試合も先発で投げた。
もちろんそんな俺にいい結果を残させてくれるような甘い現実ではなかった。まわりのみんな泣いてる中俺は一人そそくさと帰る支度をしていた。
『あぁ…俺の野球生活も終わったなぁ… これからは楽しく遊ぶかぁ……』なんて思っていた
そんな時携帯がなった
試合なんか見に来た事のない親父からのメールだった
「今日は試合お疲れさま。よく頑張った。お前が小さいころからずっと見てきたけど、こんなにお前が大きくなってくれてお父さんはうれしいぞ。野球は終わってしまったけど、次の夢に向かってこれからも頑張るんだぞ」
初めて涙が出てきた。 今までそんな頑張ってこなかった。親なんて俺の事なんか見てない。 そう思ってたのに…
俺の自分勝手さに気付かされた。なんて3年間を送ってしまったんだ。親は俺の事こんなに見ててくれたんだ。そう思うと涙が止まらなかった。
「本当に応援ありがとう。野球は終わってしまったけど、これからも大学進学とか夢見つけて頑張っていくから。」
そうメールを打つ俺の手はなぜか震えていた…
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