400万人が待ってるよ♪

母を亡くし落ち込む友人に・・・「人間は悲劇のヒロインに成りたがる」ッと冷たく言い放つ満男がいる。
そんな満男にも残酷な過去がある。
それは満男が六才の夏の事だ。その頃の僕達は近所の幼い子を連れ遊んであげるのが日課だった。その日も満男は、近所の一つ年下の男の子(功)を連れ、いつものように山や池の探索に出る。
いつもと違ったのは僕が参加してなかった事ぐらいで・・・
その頃の満男は、とても面倒見のいい親分肌の少年だった。
満男達は、前日の雨で水かさを増す溜め池に大きな魚の影を見る。ッと次の瞬間、大きな音と共に、功の体は水かさを増す池の中に・・・
功が叫ぶ・・・「助けて・・・」「助けて・・・」の声は、無情にも満男の体を固まらせせ・・・
満男は年上とは言え六才で・・・
何も出来ず、沈み行く功の姿を見る。
結局、功の事を助ける事は出来なかった。
その後、満男の家族は見えない非難を受ける。
満男の家族は母と祖母の三人家族だったが・・・
その後、間もなく満男の母親は変死をし・・・満男は祖母との二人暮らしが始まる。
満男は、あきらかに以前とは変わった。
口数は減り、活発だった性格も・・・
昔の事を言う人も、覚える人も少なくなる今も・・・満男は変わる事なく、今を生きている。
決して悲劇のヒロインなど演じず・・・


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