400万人が待ってるよ♪

食べれる物など、あるはずがない。
そんな事、父もわかっていたと思うが・・・
僕も反論はせず、水で空腹を抑える。
妹は、1才を過ぎても試供品のミルクを飲む事が多かった。
母が元気な頃は、屋根裏を走るネズミの音に、苛つく事もあったが、今ではネズミの足音も聞く事がない。
父は、母と妹の世話におわれる中、お金の工面にも走る。
母は、そんな父を心配している。
無理しないでね。私ならいつでも退院するから
そんな母に、父は何の心配もいらないから、ゆっくり養生するよう、うながす。
父は、僕に何も言わないが見舞いに行くたび母さんから聞かされる。
ウチには貯金もないから・・・あなた達、ちゃんとご飯食べてる?
お前には、苦労をかけるけど、母さんが戻るまで、父さんの言うことを聞き助けてあげてね・・・。
母は、かぼそく問う。
僕は、涙をこらえ母に答える。
心配いらないよ。
父さん言う事も、ちゃんと聞いてるし、幸恵の面倒も見てるから。
ご飯も毎日食べてるし、おかわりしてる。
僕は調子に乗って・・・
この前、フランス料理を食べた。
母は、嬉しそうに・・・
「そう美味しかった?」
・・・・・・
今考えると、小学生のつく嘘など母さんは、お見通しで・・・
母さんは、「嘘はいけませんよ」が口癖でしたが・・・


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