あたしの父はあたしがまだお腹にいるとき、何度も浮気して子供まで作っていた。 そして子供まで生んで、全く家には帰ってこなかった。
そしてあたしを産むなとまで言ったこともあったらしく何度も喧嘩をしていたらしい。
だけど母は産んだ。 あたしが産まれてからも父の浮気はあちこちで続いていた。 父は浮気しながらもお金を出してくれたので 母はあたしを育てるために離婚できずにいたが あたしが2歳のとき離婚した。
母はそして「お母さんにはアユがいればよかったの。でもアユはお父さんがいなくて寂しかったよね…ごめんねぇ…お母さんなんか嫌いだよねぇ…」 そう言った母は 初めてあたしの前で涙を流した。
あたしはそのことを 中学生になるまで知らなかった。 知ったとき、あたしは思春期真っ最中。 毎日母と喧嘩していたし家のことなんか全くやらずに遊び歩いていた。
その話を母に聞いたときあたしは泣きじゃくって母に謝った。
母も泣きながらあたしを抱きしめてくれた。
そして母はこう言った。「アユが荒れたのは、あたしの手でアユを育ててあげれなかったから。お母さんがちゃんとアユと向き合って愛を伝えてあげたらアユもお母さんを嫌わなかったよね…ごめんねぇ…」
母は毎日たくさん仕事をいれて遅くまでして小さいあたしは叔母の家や施設にいたりした。 母と話す時間なんてほとんどなかった。
それは母があたしのために働いていたから。
母の愛に早く気づけていたらあたしは母を泣かせなかったのにと悔やんだ
だって荒れていたとき毎日のように母に「うるさいな!!お前なんかあたしを全く育ててないくせに!!」と叫んでいた。
本当に申し訳ない気持ちと後悔でいっぱいになった。
この日があたしの思春期が終わった日だった
あたしは今毎日家のことを手伝い、今日もまた母の帰りを待っている。 家の明かりをつけて。
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